part 2.私らしいキッチン探しの取捨選択
どんな機能を求めるか

2-1 機能とデザイン

高いデザイン性を持つようになったキッチンだが、もちろん、調理などの機能が最優先される空間でもある。「ゲストと一緒に使えるキッチンを求めるかたが増えていますが、一方で、キッチンにはゴミ、におい、煙、音など表に出したくない要素も多くあります。そのバランスをいかに取るかが大切」と田原さん。その大きさゆえに、最初に考えるべきはレンジと換気扇の位置だ。「大きなフードが空間の真ん中にくるのを避けるため、レンジは壁側に設置して、ダイニング方向にアイランド型の作業台を配置しました」と門倉さん。

ガラス製など、シンプルで目立たないお洒落な外国製の換気扇もあるが「家庭でさまざまな調理が行われる日本の換気扇技術は、実は世界トップクラス。日本製がおすすめです。デザインを重視するのであれば、機能面はすべて日本製で、デザインはイタリアが監修する“アリアフィーナ”などが選択肢になります」(本間さん)。オープンキッチンの場合は特に、ダイニングやリビングへの影響も含め、換気機能には十分配慮しなければならない。リフォームも比較的大掛かりになるだろう。

2-2 キッチン機能の選び方

オーブンや食器洗浄機、レンジなどのキッチン機器については、さまざまな選択肢がある上に、それぞれの機能を理解するのに膨大な時間が必要となる。「機器に関しては“夢”の要素をなるべく排して、自分のキッチンに最低限何が必要なのかを考える必要があります」と門倉さん。特に東京で暮らすマンションのキッチンには設置されていない食洗機は、必ず欲しいと思っていたという。「人を招いて食事をし、彼らが帰った後、1人でシンクに向かうのは悲しい。食洗機があれば、調理と後片付けがほぼ同時。大げさでなく、人生が変わります」。本間さんも「食洗機がないと生きていけない」と言うひとり。「現在日本で販売されている主な食洗機には間口が45cmと60cmのものがありますが、私は60cmをおすすめします。

キッチンツールも一緒に洗えるため、ちょっとしたドレッシングやソースなど、ボウルとウィスクを使って手作りする手間を惜しまず、思い通りの調理ができます」。一方のオーブンは、「オーブンを持ったからといって、これまでパンやお菓子作りをしたことがない人が、すぐに作れるようになるわけではありません。現在の自分の生活と地続きに考えて、使いこなせるかどうかを見極めたいですね」(門倉さん)。「日本では、グリルを含めたガスコンロの機能がかなり進化しています。大型食洗機+高機能ガスコンロの組み合わせが、私にとっての現時点でのベストチョイス」(本間さん)。「本格的にケーキやパンを焼きたいと思う人は、メーカーのショールームで試用を。材料を持ち込んで、思い通りの焼き加減にできるかどうか、試すことができます」(田原さん)。

2-3 日本製と外国製

ビルトイン機器は、いざ故障となると、修理が大掛かりになり、修繕スタッフに来てもらう必要もある。日本のメーカーであればこうしたメンテナンス面での心配は少ないといえるが、外国製はどうだろうか。「現在、日本で全国的に販売されている外国メーカーの機器は、導入後、かなりの長期間を経て、淘汰されて残ったところがほとんど。メンテナンスに関しても心配ないでしょう」(本間さん)。「鹿児島県の郊外でも修理に来てくれるという理由で、ミーレを選びました」(門倉さん)。

Aha! ガスコンロの「グリル機能」再評価
ビルトインタイプのガスレンジでは、かつて「魚焼きグリル」と呼ばれていたグリル機能の進化が目覚ましい。魚は微妙な焼き加減を自動で調節し、自動消火。専用のダッチオーブンやココット、キャセロールなどを使った本格的なオーブン料理も可能で、焼き加減もグリルまかせにできる。サンマ5尾や約25cmのピザが焼けるワイドタイプも発売されている。
part 3.自分だけの究極のキッチン構築法とは
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