Living with photography - 写真のある暮らし

イギリス一のコンテナガーデン 

Whichford Pottery(Cotswolds,UK)
ウィッチフォード・ポタリー(イギリス、コッツウォルズ)

イギリスでもっとも有名で、もっとも美しい植木鉢が、アイデアいっぱいに並ぶ庭である。植木鉢のロールスロイスとも形容されるウィッチフォード・ポタリー(窯元)。創業者であるジム・キーリング氏は、大学在学中に、古代から続く素焼き鉢を使ったガーデニングの魅力に気づき、当時イギリスでも失われつつあった伝統的な「素焼き鉢製法」を学ぶことを決意。1976年に、コッツウォルズのウィッチフォード村にポタリーを創設した。驚くべきことに、園芸大国イギリスでも、当時、コンテナ・ガーデニングといえば、プラスチック鉢が全盛だったとか。純粋な自然素材である粘土を使った手仕事による植木鉢の素晴らしさを、世間に再認識させた功績は大きい。今や、イギリスじゅうの名園に、ウィッチフォードの植木鉢は欠かせぬものになったが、この庭には、美しく咲き誇る花たちをいっそう美しく見せるための効果的な草花の植え方のお手本があふれる。デザインは、エジプト、ギリシャ、ローマを原点にした伝統的なものから、ブリティッシュ・コンテンポラリーなものまでバリエーションが豊富。上質な素焼き鉢は、暑さや寒さ、乾燥から、植物の根の健康を守ると同時に、花や葉っぱを美しくみせる。その魅力を存分に観賞し、学び、そして、気が向けば買って帰ることもできるのが、ウィッチフォード・ポタリーの魅力である。

Text & photography = Keiko Yoshiya

ウィッチフォード・ポタリー
http://www.whichfordpottery.com/

吉谷桂子(よしや けいこ) ガーデンデザイナー
約7年間の英国滞在経験を活かしたガーデンライフを提案。帰国後、ガーデンデザイナーとして東京ミッドタウン「ボタニカ」、箱根「サン=テグジュペリ 星の王子さまミュージアム」のガーデンを手がけるなど幅広く活躍。「花に囲まれて暮らす家」(集英社)他著書も多数。2013年より、花がテーマの服飾ブランド「Shade YOSHIYA KEIKO」主宰。
http://shadeyoshiya.com/shadeblog