Living with photography - 写真のある暮らし

計算された「絵になるくつろぎの空間」

Axel Vervoordt House ( Gravenwezel, Belgium)
アクセル・フォボルト邸 (ベルギー、グランヴァンヴェゼル)

世界的に知られたアートディーラーのアクセル・フォボルト氏のご自宅は、中世ヨーロッパでもっとも栄えた地域として知られるフランドル地方、現在のベルギー、アントワープ郊外にある。そんなフランドルの中世の面影を残す館の庭は、やはり伝統的なベルギー・スタイル。つまり、刈り込まれたツゲやイチイのトピアリーに囲まれた一見シンプルに見える緑の庭だ。家と庭をつなぐ言葉に、ルーム・インサイド・アウト・アウトサイド・インという言葉があるが、まさにフォボルト氏の家と庭の関係は、家の外なのに、ダイニングにもなる室内のような庭の空間や、室内なのにエクステリアのように緑の豊かな空間があり、ひと言で庭といいきれないような「絵になるくつろぎの空間」が敷地内のあちらこちらに見られる。また、室内から見たそれぞれの窓の外の眺めも、計算された緑の配置によって、植物の美しさを感じられるつくりになっている。

Text & photography = Keiko Yoshiya

Axel Vervoordt(アクセル・フォボルト) アートディーラー
世界でも有名なアンティークコレクターでもあり、ビエンナーレや数々の有名アートフェアに出展するほか、ホテルやレストランなどのインテリアデザインを数多く手掛ける。住居兼ショール—ルームとして使用しているこの古城は、14世紀のもの。3年をかけて全面改装し、50以上の部屋にはフォヴォルト氏独自の「審美眼」によって選び抜かれた何万点ものオブジェが飾られており、年に数回開かれるオープンハウスには、彼がつくりだす世界観をもとめて世界中からコレクターたちが集まる。
http://www.axel-vervoordt.com/en/home

吉谷桂子(よしや けいこ) ガーデンデザイナー
約7年間の英国滞在経験を活かしたガーデンライフを提案。帰国後、ガーデンデザイナーとして東京ミッドタウン「ボタニカ」、箱根「サン=テグジュペリ 星の王子さまミュージアム」のガーデンを手がけるなど幅広く活躍。「花に囲まれて暮らす家」(集英社)他著書も多数。2013年より、花がテーマの服飾ブランド「Shade YOSHIYA KEIKO」主宰。
http://shadeyoshiya.com/shadeblog