指標① PER

現在の株価は、その企業が生み出す利益の何年分??

現在の株価が、その企業が生み出す何年分の利益に相当する金額となっているかを表す指標です。この指標のことを株価収益率といいますが一般的にはアルファベットでPERと表記します。

→PER(株価収益率)=株価 ÷ 1株当たりの利益

PERが5倍となっている企業は、5年分、100倍となっている企業であれば100年分の利益に相当する金額で売買されているわけですから、この数値が低いほど「割安だ」といえることになります。

でも、将来の利益が一定とは限りませんから、注意が必要です。例えば、急成長する企業の場合、その成長性が織り込まれて(=すでに反映されて)、見かけ上、(タイミングによっては)PERが異常に高い数値になっていることもあります。

(例)
新規ビジネスが急成長をしている企業AのPERが、現在100倍だったとします。
1年後、株価が変わらずに、利益だけが5倍に膨らんだ場合、1年後のPERは1/5に下がることになりますから、1年後のPERは20倍となります。近未来に生み出される利益を織り込んで、先に株価が上昇すると、このような状態になります。

指標② PBR

現在の株価は、その企業が持つ資産の何倍の値段??

企業が持っている資産を基準として、現在の株価が、その何倍の水準であるかを示す指標となります。この指標のことを株価純資産倍率といいますが一般的にはアルファベットでPBRと表記します。

→PBR(株価純資産倍率)=株価 ÷ 1株当たりの純資産

極端なお話ですが、例えば、ここに、100万円の車を10台だけ持っている(それ以外のものは何もない)タクシー会社があったとしましょう。持っている資産は、タクシー10台分となる1000万円だけです。

そして、その会社が発行している株が、たったの1株とします。

仮に、この会社の株価が1000万円だった場合、第三者から見たその会社の価値は、(当たり前ですが)1000万円ちょうどということになりますから、将来生み出される付加価値が0円だと判断されていることを意味します。現在保有している車10台以外の価値を認
めてくれていないわけですから、経営者としては、切ない状況です。

なお、本来は、これからタクシー10台が生み出していく利益が、会社の価値として加わっていくはずですから、少なくとも、健全な企業のPBRは1よりも大きいのが自然です。

言い換えれば、PBRが1だということは、成長に対する期待値が0と見なされていることを意味しますし、1よりも小さい場合は、成長せずに資産を減らし続けると見られていることを意味します(1よりも小さいケースは、通常はあり得ないはずなのですが、リーマンショック後からは、見かけるようになりました)。

指標③ ROE

どれくらい効率的に利益を生み出している??

その企業に投資されている金額に対して、利益がどの程度の率となっているかを表す指標です。

例えば1000万円をかけて店をつくり、開業した2つのラーメン屋(AとB)があったとします。そして、Aは毎年100万円の利益を、Bは200万円の利益を生み出している状況だった場合、Aの利益率は10%、Bの利益率は20%となりますよね。

当たり前ですが、Bのラーメン店のほうが(味がうまいかどうかは分かりませんが)利益率の高い優秀な経営をしているということになります。

この概念を表しているのが自己資本利益率という3つ目の指標であり、一般的にはアルファベットでROEと表記します。

→ROE(自己資本利益率) = 税引き後利益 ÷ 株主資本(%)

以上、3つの指標についてお話をしてきましたが、これらの大切な指標は、全て、企業の決算書から計算できるものです。

これから、株式投資をやってみたいと考えている人は、ぜひ、自分が知っている企業の決算書を見て、自分で計算機を使ってそれぞれの指標を比べてみてください。

ちょっとずつ、「株価が何を語っているか」が見えてくるかと思います。

山田英次(やまだ えいじ)

ブレインズパートナー有限会社代表取締役社長、ファイナンシャルプランナー。 私立麻布高校を卒業し、慶應義塾大学にて国際経営学を専攻。外資系金融機関等を経て、独立系金融コンサルティング会社を設立し、現在は主に全国各地で開催される講演会を通じてのアドバイスを精力的にこなす。住宅購入、教育資金、セカンドライフに向けた資産形成など、個人の生活に密着したコンサルティングにおいて、多くの実績があり、幅広く支持されている。推奨するキャッシュフロー相談(毎月5組無料招待)はこちら

1  2