FPがおすすめする資産管理術
~夫婦別会計の危険性~

いよいよ、2015年も残すところあとわずかですね。

この時期は、「来年(こそ?)から、家計管理、貯蓄を頑張ろう!」という気持ちになる方が多いからか、多くの方がご家族で家計相談にいらっしゃいます。

ご相談内容は多岐にわたるのですが、最近、ご夫婦それぞれが働いているご家庭が増えたからか、家計管理を夫婦別会計で行っている例をよく見るようになりました。

もちろん、それが、上手にできていればよいのですが、そうではないケースが圧倒的に多いのが実情です。

そのようなわけで、今回は、リスクがすぐに損失につながるということではないのですが、放置しておくと、とんでもない未来と対峙することになる『夫婦別会計のリスク』をテーマとしてお話ししたいと思います。

「私のお金は私のもの」というリスクに気づく

家事や子育てを頑張りながら、日々忙しく働いた結果、手にするのが毎月の報酬ですから、そのお金の帰属は当然自分だと感じるのは、当然かもしれません。

では、だからといって、自分のお金を計画性なく自由に浪費する生活を続けるのは、よろしくありません。

[ 夫婦別会計の典型的パターン ]

一例として、下記ご夫婦のケースで考えてみたいと思います。

夫(太郎):32歳、妻(花子):30歳、長男:3歳、長女:1歳 … 4人家族
夫の手取り収入(月):35万円
妻の手取り収入(月):35万円
毎月の生活費+家賃+保育園代:40万円

夫婦二人の手取り収入が、合計70万円ありますから、家計にはいつもゆとりがあるはずです。70万円入ってきて、実際に毎月出ていくお金は上記の40万円となりますから、合計30万円が自由になるお金となりますが、重要なのは、この「ゆとり」をどう管理するかです。

最も危険だと感じる夫婦別会計の典型的なケースは、下記のような管理方法です。

ルール①
毎月、家計に必要なお金は40万円だから、夫婦で20万円ずつ拠出する。
(この40万円で、生活費や家賃、保育園代をやりくりする)

ルール②
それぞれ家計にお金(20万円)を拠出した後のお金に関しては、自由とする。
(いくら使ってもいいし、いくら貯金にまわしてもいい)

ルール③
お互いの資金管理には口を出さない。

このような3つのルールで家計を管理しているご夫婦は、意外と多いのですが、これは、極めて危険です。

なぜならば、これは、「今」だけをみている家計管理術といえるからです。

前述のとおり、頑張って働いた後に手にするお金は、もちろん自分のものと考えて結構なのですが、それが、「今の自分、夫婦」のものなのか、「未来の自分」のものなのかという考え方が欠落してしまっているのです。

未来の自分、夫婦が必要としている大型出費は、ぱっと思いつくだけでも、下記の3つが挙げられますが、上記の家計管理を続けていると、どれも、準備できないまま時が過ぎていく可能性があるのです。

『住宅購入資金(頭金)』 ・ 『教育資金』 ・ 『老後資金』

子供のころの夏休みと同じです。いつか夏休みは終わると知りながら、「今」だけをみて、宿題をやらずに自由を満喫していると、後から頭を抱えることになるかもしれません。

貯めるより使うほうが楽しい
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