第2回 コーヒーと音楽を楽しむ × 堀内隆志
一つのドリッパーから生まれる素敵な時間と音楽

夢中で楽しめる「趣味」と出合い、その世界を深めながら、趣味をライフスタイルの一部として豊かな生活を謳歌する人生の達人たちを紹介する本連載。アーティストでモデルのniŭさんが、達人たちの趣味の現場をリポートします。第2回のテーマは「一つのドリッパーから生まれる素敵な時間と音楽」です。キーワードは、「ブラジル音楽」と「コーヒー」。

スターバックスやタリーズのようなシアトル系から、個人経営の小規模な専門店が中心の「サードウェーブコーヒー」と呼ばれるムーブメントが、今、起こっています。今回取材したのは、コーヒーを楽しむカフェ文化が日本に根づく20年も前から、鎌倉の地で、コーヒーを見つめてきた、「café vivement dimanche カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」オーナーの堀内隆志さん。

フランソワ・トリュフォーの映画からとった、「日曜日が待ち遠しい」という名の名店、「カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」(以下、ディモンシュ)は、こだわりの自家焙煎コーヒーに定評があるのはもちろん、ブラジル音楽の発信基地でもあり、堀内さんの「心地いい」を共有できる素敵な場所。

写真は「カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ」の印象的な看板。

「最初は、服飾関係の流通業をしていました。でも、もっとマイペースに仕事をしたいなと思って...カフェブームの前で喫茶店は次々に潰れていった時代でしたが、自分につくれるものはあるかな? と考えた時、コーヒーはいれることができるぞ、と」と堀内さん。

旅好きのご自身が、旅先のカフェで過ごす「居心地のいい時間」。その体験と、実際に来店するお客さんたちの意見や要望が積み重なって、ディモンシュのかたちは徐々にできていったそう。

「葉山でギャラリーを経営する知人のところによく通っていたので、この近辺の土地でカフェをやりたい、ということだけははっきりしていました。でも最初はコーヒーのことも素人だったし、当時は紅茶のほうがはやっていましたからね。常連さんに教えてもらった喫茶店に足を運ぶなど、試行錯誤をしながら今のスタイルにたどり着きました。今ではコーヒーをじっくりテイスティングしてくださるお客さんもいれば、隣ではオムライスを食べている人もいる。その混在した感じがいいですよね。お客さんを限定せず、ただ、ここで過ごす時間を『いい時間だな』と思ってもらえればいいな、と思うんです」

堀内さんがディモンシュを通して、若い時に憧れた「やりたいこと」を次々に実現する姿には、趣味を仕事に生かし、楽しみながら自己実現をしていくヒントがたくさんありました。

"音楽"と"コーヒー"を掛け合わせると極上の時間に
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